日々の虚言: 2011年10月アーカイブ

最近、なかなか綱引練習会に出られなく、メンバー方には色々お手数をおかけしておりますが

練習には出られなくても、綱引やチームの事は常に頭にあって。。。

特に最近想うのは「鉄柱」のこと。

あ、いや、鉄柱相手の練習はキツくてイヤだなぁ。。。

ということではなく

鉄柱って...はたして、この用途で耐久&応力的にモツものなのだろうか?。。。

っと気になり、以下に"簡単に"計算してみました。(暇なワケではありませんので。^^)

独り言と思って見ていただければと思います。


●作用荷重

まず、力がどのくらい鉄柱にかかるものなのか。

引く力は、男子全国レベルですと最大で体重の2倍程度となるそうですので

作用荷重は、体重75kgの人が8人で引っ張ると仮定して

W = 75kg × 8人 × 2倍 = 1,200kgf(1.2tf)

SI単位系ですと、W= 1200 × 9.8 = 11,760N(ニュートン)ですが、ここでは見た目でわかりやすく従来単位系(kg)の質量にてあたってみます。

ともあれ、こういう集中荷重にて。(結構かかりますね。勝てないワケです。。。^^;)


支柱の全長は2mとし、荷重のかかる位置(ロープをかける位置)は、床より1.5mの高さとして(高い位置の方が断面力が強く不利になるので)


計算モデルは、建築などでよく使われるこんな感じの「片持ち梁」として簡単に。

tccyuu.GIF


●断面性能

我々が実際に使用している物はまだ計測していないのですが

一般規格的なスチール主材の支柱としてのサイズは、直径76.3mm、肉厚4.2mmということですので、断面性能は

・直径D=76.3mm(7.63cm)

・内径d=67.9mm(6.79cm)

teccyuu4.GIF


(我々が使っているのは、もうちょっと太い気がしていますが、とりあえずコレでやってみます)

・断面積

A= π/4×(76.3^2 - 67.9^2) = 951.337mm2(9.513cm2)


・断面二次モーメント(I)

I= π/64×(D^4-d^4) = 620278mm4(62.028cm4)

・断面係数(Z)

Z= π/32×(D^4-d^4)/ D = 16259mm3(16.259cm3)

として。


・ヤング率(E)

鉄ということで、ヤング率(縦弾性係数)Eは、21,000kgf/mm2(2,100,000kgf/cm2)として。


という条件で、断面力のモデルはこんな感じ。

teccyuu2.GIF


●出力

支点反力(R1)は

R1 = W となるので、1,200kgf

最大曲げモーメント(Mmax)は付け根に一番力がかかるモデル形状なので

M = W × a = 1,200 × 1,500 = 1,800,000kgf・mm(180,000kgf・cm)

すると、発生最大応力は

σ = M / Z = 1,800,000 / 16,259 = 110.71kgf/mm2(11,070.86kgf/cm2)


そして撓み(たわみ)量は、最大になる位置は、てっぺんですので


σ = -(Wa^2/6EI)(3x-a)

  = 155.46mm(15.55cm)

teccyuu3.GIF


で、●応力度の照査


なんですが。。。

許容応力度の値は。。。

「鉄」といっても何を使ってるんだか?調べても規格までわからん。。。

一般的な構造用鋼材(SS400)での曲げ引張り圧縮応力度の許容値は、1,600kgf/cm2ですので、それくらいで見ても

11,071kgf/cm2 > 1,600kgf/cm2 で ... OUT。。。

これだと全っ!然っ!モタない。。。

「<」 ← こうならないといけない。

計算あってるか~。。。?桁が違っているようなレベル。。。

撓みに関しても15.6cmは大き過ぎる。。。

床から1.5mの地点でも10cmは超えるでしょう。。。

(経験的に、せいぜい直径の5%くらいなら。。。)

別の計算法が必要かもしれません。

加えて、計算してませんが、これだと、支える床もかなりヤバいかも。。。

知ってみると、ちょっと怖くなってきました。。。

考えよう。。。



※計算思想や手法は、人それぞれ色々あるかと思いますので、この記事は、後に削除すると思います。


鉄柱の強度を心配される声も多く、ちょっとやってみましたが

手計算で簡単で省いている部分も多く、使用している鉄柱は、もう少し径が太い気もしていますので

個人的には、念のため今後現物を計測して再計算して確認してみようと思っております。


ちなみに、この上記の条件&計算手法ですと、1人×2倍の体重(荷重)程度で応力的にはなんとか持つという計算となりました。

撓みがいずれにしても大きいので怖いのですが。。。


鉄柱の径や肉厚を多少多く見積もって、更に我々の力量としても、3名~4名くらいがホントは限界なのではないか?

と思い、前回の練習会では、とりあえず「鉄柱時は3名程度の少人数にて行なうように」とメンバーに伝えました。

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