セラバンドはリハビリ用に用いられたラバー。最近ではトレーニングやシェイプアップなどのエクササイズでセラバンドとセラチューブは人気のアイテムとなっています。
セラバンドの「セラ」はセラピー(therapy)からとられているといいます。
セラピー(テラピー)といいますと、治療や治癒術の意味をなしますが、このセラバンドも元々はリハビリ用として用いられたそうです。
最近ではこのセラバンドをやはりリハビリ用として取り入れている病院も多くあるようです。
セラバンドは、今ではリハビリのみならず筋力アップやシェイプアップなどのエクササイズでも注目を集めピラティス教室でも多く用いられています。雑誌やテレビなどで大きく取り上げられているのもその人気の要因かと思われます。
セラバンドの材質は、アメリカで開発された高品質のラバーで、スポーツ用品の老舗の株式会社D&M(ディーエム)商会から販売されています。
商品にはセラバンドとセラチューブなどがありますが、バンドとチューブとしては唯一APTA(American Physical Therapy Association)米国理学療法士協会の認定を受けているものです。
スポーツクラブやフィットネスクラブにはエクササイズ用のチューブが必ず置いてあると思いますが、使い方や目的はこのチューブトレーニングと同様です。
ゴムの縮む力を負荷として利用し、特にインナーマッスルなどコアなトレーニングにはチューブは多く用いられます。
他のチューブも強度別に色分けされていますが、このセラバンドとセラチューブにもセラバンドで8種類、セラチューブで7種類の強度があります。筋肥大を狙うなら強い強度、シェイプアップを狙うなら軽い強度で回数を多くしてみるということになるかと思います。
セラバンドやチューブの使い方やエクササイズ方法に関するマニュアルや体操のDVDもその人気と並行して多く出ています。
セラバンドの使用方法のマニュアルを見ますと、下記のように書かれています。
セラバンド・セラチューブを 伸ばすときは息を吐きながら、元に戻すときは息を吸いながら、できるだけゆっくりと行ってください。
・ 今、どこの筋肉を鍛えているのかしっかりと意識を集中して行ってください。
・ 目的に合った用具を用いること、根気よく繰り返し行うことが効果的なエクササイズを生みます。
・ このセラバンド・セラチューブならば、いつでもどこでも簡単に効果的にエクササイズを楽しむことが出来ます。
・ エクササイズ終了後に整理体操を行ってください。
筋力トレーニングやエクササイズを行っている方には特に特別な使い方は感じられなく、応用は別として基本的な使い方は、チューブやダンベル、バーベルと同じですね。
トレーニングなどを行う前や後のウォーミングアップやクールダウン、ストレッチももちろん大切なのですが、トレーニング最中に関してはこの「呼吸」がなんといいましても筋力トレーニングやエクササイズにはとても重要で、息を止めたりして行うのは効果がありませんし、心臓にも負担がかかります。
基本的に鍛えたい筋肉がストレッチされる(伸びる)際には息を吸い、縮める際には息を吐きます。
例えば、セラバンドを使って上腕二頭筋(腕の前の筋肉)をアームカールのように意識する場合は下におろす際に上腕二頭筋は伸びますね。この時に鼻から息を吸い込みます。
腕を上に上げると上腕二頭筋は、収縮されます。この時に口から息を吐きます。
これは全てのトレーニングに言えることで、大胸筋を鍛えるベンチプレスで例えてもバーベルを下ろす時に大胸筋はストレッチされ広がります。この時に大胸筋に酸素を送り込むような感覚で吸ってみてください。バーベルを挙げる際には口から吐きます。
鍛える筋肉の部位を把握してその筋肉が伸びた際にその筋肉に酸素を送り込むんだという感じで行えば、意識がしやすいと思います。
ゴムの抵抗力を利用するセラバンドやセラチューブに置き換えますと、ゴムが伸びた状態は鍛える筋肉が収縮される状態になります。なので呼吸は吐きます。
ゴムが抵抗力により縮み始めると、筋肉は広がって(伸びて)いきます。この時に呼吸は吸います。
どちらかといいますと、筋肉が伸びていくネガティブの方をゆっくりとした動きにする方が効果的だと思います。
普段、バーベルやダンベル、マシンなど重量を負荷としてトレーニングされている方もこのゴムやチューブトレーニングの抵抗を利用したエクササイズは、効かせるのにバランスをとるのが難しいと感じるかもしれません。慣れないと軽い負荷でもキツイです。
セラバンドやチューブはダンベルやバーベルと比べ、重量が軽いですし、場所もとらず、持ち運びにとても便利で手軽なエクササイズ用品です。 値段もバーベルとかと比べると全然安いですしね。ですが、ゴム(ラバー)が劣化しますと、すぐに切れてしまいます。
私もトレーニング中に何本もチューブを切ってしまったことがありますが、チューブはほんととても切れやすいのです。
切れたゴムが顔に当ったりしたら大変ですよね。
特に日晒しにしていますと、あっというまにゴムが硬くなり劣化します。なので保管は、高温多湿なところ、屋外放置、直射日光を避け、使用後はぬるま湯の石鹸水できれいにし、タオルで水分を取り、乾いたあとパウダー等をつけて保管しましょう。
便利で手軽なエクササイズアイテムを長く使うにはやはり手をかけないと。
セラバンドやチューブを販売するD&Mさんでは、他にもラバーを利用したエクササイズ用品があります。
ハンドエクササイザ―という直径5cmのポリウレタン素材のボールがあるのですが、これもセラバンド同様に色別に強度が分かれています。
黄色(抵抗力=0.6kg)→赤(1.3kg)→緑(2.2kg)→青(3.6kg)→黒(4.5kg)
これを握って握力の強化を目的としましたが、なんか握っているとストレスもとれるといいますか、とても面白い感触です。
パソコンを使う事が多い人にいいかもしれません。